Webライターは50代でデビューしても、比較的簡単に稼ぎがあげられる職業です。
そんなWebライターを目指す人達が一番最初にお世話になるのが、クラウドソーシングサービスではないでしょうか?
クラウドソーシングを含めた案件の受注方法や、クラウドソーシングサービスへの登録方法などについては、下記記事もご参照ください。
>>ライターになるには50代からでも遅くない|始め方とお金の稼ぎ方
この記事では、そんなデビューしたばかりのWebライターが初めての仕事を受注するために、クラウドソーシングサービスを利用する際のポイントを、4つのテーマ20の項目に分けて解説しています。
次のような願望を持つ人には特におすすめです。
・提案は受理されるけどテストライティングが受からない
・仕事を受注するためのコツを知りたい!
・「いやぁ、〆切がキツくてさぁ」と言ってみたい
クラウドソーシングで案件を受注できない人の5つの特徴
クラウドソーシングはWebライターとしてデビューしたばかりの人にとって、受注がしやすく仕事もしやすい便利なサービスです。
しかし、それでもなかなか案件が受注できない人というのは、残念ながら存在します。
そして、そういった人にはいくつかの共通点が見られます。
オレは大丈夫かな?
50代でこれからWebライターデビューしようとする方や、デビューしたはいいけどなかなか案件を受注できないという方は、次の5つのパターンに自分が当てはまっていないか判断してみてください。
もし1つでも心当たりがある方は、そこを対処して改善していけば、初受注の道が近づいてくるはずです。
1.提案文のビジネスマナーがなっていない
クラウドソーシングの案件を受注する手順は、おおむね次のようになっています。
2.クライアントに提案文を送る
3.提案が通れば(場合によって)テストライティングを受ける
4.テスト(提案)が通れば契約を交わして受注完了
5.クライアントからの仮払いが行われたらライティングを開始する
クラウドソーシングにおける提案文とは
クライアントが提示する案件の内容・条件などを確認し、その案件を受注したいとワーカー(受注者)が思った場合、そこに対して応募するための提案文を提出します。
この提案文の良し悪しが、その案件を受注できるかどうかの大きな分かれ目となります。
例えば
・挨拶もなしにいきなり自己アピールを繰り返す
・基本的な文章としての敬語を使えていない
・!(ビックリマーク)や絵文字を使って書いてある
文章を書く仕事なんだから人柄より、文章が上手い人の方がいいんじゃない?
・きちんとホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしてくれるか?
・つまらないところで揉めずに仕事ができる相手か?
2.提案文で有効な自己アピールができていない
・今回の案件にどのような貢献ができるのか?どんな記事が書けるのか?
・案件を受注したいという意思
・過去の経験や実績
・保有しているスキル・資格
あなたはどんなライターなのか?
・本業(副業ライターの場合は過去の本業)の業種を書く:その方面の知識があるというアピール
・ライティングの得意ジャンルや苦手なジャンルを書く:近しい案件であれば得意そうだと判断してもらえる可能性も
これらのことを書いて、まずはあなたがどんな人でどんなライターなのかを理解してもらいましょう。
あなたを採用するメリットを提示する
または
などといったように、募集の案件に対してあなたが具体的にどういう貢献ができるのか、どんな記事を書くことができるのかをしっかりとアピールします。
案件を受注したいという意思
淡々とあなたの個人データのみを並べ立てられても、クライアントにあなたの想いは伝わりません。
「丁寧な仕事を心がけて誠心誠意ライティングします」
なんでも構いません。
あなたがその仕事を前向きに受注したいという意思を愚直でも構いませんので、しっかりと伝えてください。
過去の経験や実績
過去にライティングした記事を実績として提示します。
記名式で公開されている記事や、公開許可が取れている記事であればURLを提示することによって、あなたの実績を直接クライアントに確認してもらうことができます。
初心者であることをことさらにアピールする必要はないんです
保有しているスキル・資格
自己PRの無い提案文は意味がない
それらを有効に活用して、案件ごとにあなた自身の言葉を付け加えるのが初受注を勝ち取るためのコツです。
3.提示できる実績がなにもない
Webライターとしてデビューすると決めたばかりで、初受注を目指す段階では、ライターとして提示できる実績はなにもなくて当たり前です。
しかし、だからといってなんの実績も提示しないままでは、そうそう案件を受注することはできません。
営業に関するライティングへ対する提案分なら「営業職で20年以上の実務経験があります」など、直接ライティングの実績でないとしても、なんでも構わないので何らかの実績を提示することが案件受注への必須条件です。
それに応募した提案分には
「飲食業界歴30年、内自営店舗経営10年の経験があります。飲食店経営者の苦労は良く知っていますので、少しでも力になりたいと思います」
という実績と想いを書いて、見事受注を勝ち取りました。
4.自信が無くて応募に踏み切れない
クラウドソーシングでの仕事はクライアントと直接対面して交渉をするわけではなく、すべてネット上のやり取りだけで完結します。
しかしそれでも上手い提案文が書ける自信がなかったり、そもそもその案件を自分ができるか自信がないなどの理由で、クライアントへ提案すること自体に二の足を踏んでしまう人もいるかもしれません。
対人恐怖症まで行かなくたって、極度の引っ込み思案の人だっていますよね。
そんな人は、例えネットを介してだと言っても、誰かとビジネスの交渉をしなければならないというのは怖い事ですよね。
・本当に書けるのか?
・やってみてできなかったらどうしよう?
・クライアントに怒られないかな?
初めてのことにチャレンジする時、こんな怖さや不安な気持ちがあるのは当然です。
だけど、そんなあなた自身が分かっているはずです。
怖いから、不安だからと、そこで立ち止まっていては先に進めません。
以前の記事でWebライターにいちばん大切なのは好奇心だと書きました。
>>ライターになるには50代からでも遅くない|始め方とお金の稼ぎ方【第7章第3項:だけど実はいちばん大切なのは好奇心】
また、別の記事ではWebライターに必要な2つの特性は「好奇心」と「行動力」だとも書きました。
>>Webライターのための心得7ヶ条|これを意識すれば50代からでも稼げる【第2章第2項:Webライターに必要な2つの特性】
50代のあなたであれば、今までたくさんの失敗を経験してきましたよね?
だけど同時に多くの成功も経験してきたはずです。
そしてその成功は、あなたがそれを欲しいと思い、動いた結果得たものだったのでは無いでしょうか?。
今のあなたは新しいことに挑戦しようと思って、Webライターという仕事を選んだはずです。
そこで最初の一歩は踏み出しています。
次の一歩は、少しだけ勇気を出して「えいやっ」と提案文を出してみることです。
いざ受けたはいいけど何も書けない!
そんなこともあるかもしれません。
でも、その時は全力で謝ればいいじゃないですか(^_^;)
そんな時でも案外クライアントは優しいものですよ?
もちろん、〆切りが過ぎてから「すいません、できませんでした」なんていうのは言語道断ですが、ちゃんと時間的余裕を持ってホウレンソウを行えば、クライアントはきちんと受け止めてくれるものです。
5.実力に対して不相応に高額な案件に応募している
不安があったり、自信がなかったりして提案文を出すという一歩が踏み出せなければ、絶対に案件を受注することはできませんが、あまりに自身がありすぎるというのも問題です。
こういった自信を持つこと自体は悪いことではありません。
だけど、駆け出しライターがなんの根拠もなくこんなことを言っても、それなりの受注実績がなければクライアントには伝わりません。
それから最近では副業ブームにのって、各種のブログやYouTubeなどでもWebライターについての情報はたくさん出回っています。
その中で私も度々目にするのですが、「文字単価1円以下の案件は労働効率が悪いから避けよう」といったような内容があります。
それを理解せずおいしいとこ取りで、なんの実績もないうちから1文字1円以上、時には2円や3円の案件にばかり応募している人は、ほぼ確実に案件の受注はできないでしょう。
また仮に受注できたとしても、そこでクライアントに納得してもらえる記事を書くのは至難の業です。
駆け出しライターのうちは1記事ごと1仕事ごと、すべて勉強だと割り切って、1文字0.何円の安い案件を受注して、経験を積むことの方が大事ですので、最初はあまり高望みせず地道な一歩を理解していきましょう。
クラウドソーシングで提案を受け入れてもらう5つの準備
それではいよいよ実際にクライアントに提案を受け入れてもらうために準備する、5つの具体案についてお話していきましょう。
6.プロフィール欄を充実させる
「ランサーズ」でも「クラウドワークス」でも、クラウドソーシングサービスに登録すると、ワーカーとしてのプロフィール欄が用意されています。
こちらをしっかりと書いて、内容を充実させておくことも案件受注までの大切な準備です。
なぜなら、提案文を見てあなたのことが気になったクライアントが、あなたについての情報をもう少し知りたいと思った場合、直接あなたに連絡を取る前に参考にするのがプロフィール欄だからです。
サケサカのプロフィール欄公開


50代から始める副業として、収益化のスピードが早く比較的初心者でも稼ぎやすいWebライターというお仕事。そんなWebライターが依頼を受ける方法はいくつかありますが、中でも初心者におすすめするのは、やはりクラウドソーシングサービスを使[…]
7.ポートフォリオをしっかり作る
ポートフォリオとは簡単に言うと、ワーカーの作品集です。
Webライターの場合は過去に執筆した記事のURLを紹介すると同時に、どういうことに気をつけて書いたのかなどの情報を記載するといいでしょう。
ランサーズもクラウドワークスも、それぞれポートフォリオを入力するページが用意されていて、1つの案件ごとに入力していく事が可能となっています。
参考/ランサーズのポートフォリオ作成画面(ランサーズ公式サイトより引用)
参考/クラウドワークスのポートフォリオ作成画面(クラウドワークス公式サイトより引用)
ブログをやっている人であれば、その中の1ページを自身のポートフォリオ専用ページとして、あなたの経歴とともに作品集のように並べておくのもいいでしょう。
いずれの形の場合でも、ポートフォリオを見て直接クライアントから受注が入ることもありますので、プロのWebライターとして活躍するための大切なツールとして、しっかりと整備しておくことは必須です。
8.実績を示す
これは、駆け出しライターにとっては当然の叫びですね。
クラウドソーシングで初めての案件を受注するために、これまでの実績を示せだなんて、論理矛盾の無理難題に思えるかもしれません。
だけど、Webライターが提示できる実績は、これまでに依頼を受けた記事だけではありません。
その一例をこれからご紹介します。
タスク案件を積み重ねる
まず一番手っ取り早いのは、簡単に受注することができるタスク案件を何件かこなし実績とすることです。
案件募集に付属する指定のフォーマットに、直接入力すればよく、規定人数に達するまでは早い者勝ちで仕事ができます。
原則的に余程ルールとテーマにそぐわない内容の記事でない限り、納品しさえすれば報酬を手に入れることが出来ます。
タスク案件の1つ1つは安いものばかりですが、初心者だろうと駆け出しだろうと受注することができるのが一番の魅力です。
そのため実際にWebライターとして仕事を受ける、肩慣らしに使うにはもってこいな案件なのですが、それでもこれを積み重ねればクラウドソーシング上の評価実績は溜まっていきます。
ブログを始める
Webライターという文書を操る職業の人が、自らの実績として提示することができ、さらにライティングスキルの勉強にもぴったりな方法は、ブログを始めることです。
SEOを考えてブログ運営を行い、検索上位に上がるようなブログ記事が書ければ、それ自体がクライアントに対する大きなアピールポイントになります。
ただし、ブログ自体がそこまで力をつけるのには相当な時間がかかります。
それよりもまずは、自らの情報発信メディアを持つという意味でも、これからのWebライターにとってブログは必須の営業ツールです。
最初はどんな形のブログでも構いませんので、まずは開設してみることをおすすめします。
9.WordPressに慣れ親しんでおく
最近のクラウドソーシングで掲載されている案件の多くでは、WordPressへの直接入稿を求められています。
そのため、保有スキル欄や提案文に「WordPressが使えます」と書けることは、案件受注の大きな武器です。
その勉強方法は、やはり自分のブログをWordPressで運営してみるのが一番のおすすめで、より実践的な理解ができるようになります。
10.50代は50代の強みを活かそう
50代のあなたが若者に負けないものと言えば、50年生きてきたというその歴史そのものです。
時間という経験は、時間を過ごした者にしか手に入りません。
あなたがこれまで生きてきた中で手にした、あらゆる知識や経験をフル動員してクライアントにアピールし、若者にはない強みで案件をゲットしてください。
・会社で30年以上事務仕事を行ってきましたので、地道な作業を続けるのは得意です(データやランキングまとめの案件なども多数)
・釣り、ゴルフ、バイク、プラモデル、陶芸など、数多くの趣味を経験してきました(趣味系の幅の広いブログ代行などには有利)
・スキルアップを目指して30年間で5回の転職を経験しました(転職・副業系の案件は現在重要なコンテンツです)
なんでも構いませんが、これらは間違いなく大きなアピールポイントになります。
あなたが過ごしてきたこれまでの人生で経験したこと、知ったことをすべてノートなどに書き出してみて、その中で使えそうなものはなんでも自己PRに使ってください。
テストライティングを突破する5ステップ
提案文が無事にクライアントに認められたら、晴れて受注……と行きたいところですが、案件によってはさらにテストライティングが必要なものもあります(募集要項に通常その旨は明記してあります)。
テストライティング自体も若干の報酬は発生しますが、テストライティングに合格しなければ、正式な受注とはなりません。
11.とりあえずは募集文と執筆マニュアルを読み込む
クラウドソーシングに掲載されている募集文、さらにクライアントから提示される執筆マニュアルがある場合は、それをとにかくしっかりと読み込んでください。
確かに当たり前ですが、実はこれを怠っている人というのは案外いるものです。
というのもクライアントはライティングのプロではない場合も多いので、その文章自体が分かりづらいということも少なくありません。
そのため、結構肝心なことが見落としやすいところに書かれている場合なども多く、それを記事に反映させることができなかったために落選することもありえます。
これを防止するためには、とにかくスミからスミまで募集文やマニュアルを注意深く読み込むことしかありません。
12.知識を入れたらとにかく「多目に」書く
書こうとする記事内容が、自分の知識と経験を元に書けるものであれば一番いいのですが、そうでない場合はネットなどでその案件に関する情報を調べると思います。
こうして仕入れた情報を、一度箇条書きでも構いませんので、まずはメモ帳ソフトやテキストエディタに書き出してみましょう。
時間の無駄な気がするけど?
そんな事はありません。
知識というのはインプットとアウトプットを繰り返すことで、あなたの中に蓄積されます。
記事を書くことに慣れてくれば、情報を調べながら直接ライティングしていくことも、簡単に行えるようになりますが、最初の内は得た知識を、なるべく多く書き出したりすることで、あなたの中で情報自体を整理します。
その方が結局は早く記事をまとめることができますので、そのまとめた情報を元に、まずは指定の文字数よりも多くの文章を書いてみてください。
予定の倍ぐらいの文字数になってしまっても全然問題ありません。
13.書いたら徹底的に削る
少ない文字数の文章をどうにかしてふくらませるよりも、多すぎた文字数を削って行く方が、確実に良い文章ができます。
初心者の内は、最初から文字数を意識して文章を書くよりも、調べた情報に基づいて多すぎるほどの内容を盛り込んだ文章を書き、それを何度も見直して本当に必要な部分だけを残して削っていくことが、良い文章を書くコツでもあります。
14.これでもかの想いを込めてテストライティングに臨もう
案件への提案文にはあなたの受注へ向けた想いを、ありったけ乗せて書くことが必要とは先述しましたが、依頼を受けて書く記事というのは、あなたの想いを乗せるものではありません。
むしろ読者を意識して、読者にとって必要な内容を過不足無く分かりやすく表現することが一番大事で、クライアントが伝えたい想いを文章に乗せるのは構いませんが、ライターであるあなたの想いを乗せるのは、ライティングのセオリーではありません。
一部の記名付き記事などは除きます
だからといってただ漫然と文章を書いていては、人の心を打つ文章は書けません。
どんなに短い文章でも、それでクライアントからの合格を得ようと思ったら、
・何を?
・どのように伝える?
これらのことをきちんと考えて、全力でライティングしてください。
15.落ちてもへこたれないマインドを持とう
駆け出しの内はテストライティングに通らないなんて経験は、いくらでもあるものです。
正直言ってある程度経験を積んだライターでも、それは同じなんです。
だから、テストライティングに落ちたからといって、その瞬間だけ落ち込んだらすぐに気持ちを切り替えて次の案件に臨むことをおすすめします。
そういう場合はテストライティングの無い案件や、募集人数の多い案件だけに絞って応募しても構いません。
駆け出しの内は「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の精神で、片っ端から物量作戦で臨んでください。
テストライティングに落ちても、「安めの案件を受けて勉強ができた」ぐらいの気楽な気持ちで、さっさと切り替えて次に進むマインドコントロールも、クラウドソーシングで案件を受注するためには必要なスキルです。
クラウドソーシングに潜む5つの闇
さてここまでは、クラウドソーシングで案件を受注するための、15の攻略法についてお話してきました。
しかし、実はクラウドソーシングには初心者では気づきにくい闇が潜んでいます。
そこまで怯える必要は無いのですが、そういった闇の案件というのは少なからず存在し、これに気づかないとあなたの時間を無駄に搾取されることにもなりかねません。
つまり、これらの闇に気をつけて案件選びをすることが、結果的にあなたのスキルアップや収入アップに繋がりますので、ちょっと気にしてみてください。
16.テストライティングのコスパが異常に悪い
1つ目はテストライティングに対する注意点です。
テストライティングというのは元々、実際に受注した場合の記事に支払われる報酬額よりは、遥かに安いものです。
しかし、時にはテストライティングという名を使って、本契約より安く記事を書かせようとしているとしか思えない案件も、少なからず存在します。
テストライティングとはいえあなたが一生懸命書いた記事を、タダで搾取されることが無いように
・クラウドソーシングのシステム上のサービスである仮払いを待ってからライティングする
・納品時には必ずシステム上の納品処理を行う
この2つは確実に守ってください。
また、ごくまれに見かけますが、「提案文に次のテーマに基づいて◯◯字程度の記述を行ってください」などと要求してくる案件があります。
これは明らかにテストライティングに対して報酬を支払う意志のないクライアントのやり方ですので、こういった案件には絶対に応募しないようにしましょう。
17.低単価案件はどこまで許容できる?
駆け出しの内はなかなか条件のいい案件を受けることはできませんので、文字単価0.何円程度の案件を受けることは致し方ありません。
しかし、あなたはいつまでそれを許容しますか?
やはり労働効率を考えると、よく言われるように最低でも1文字1円以上がまっとうな収入を得るボーダーラインだとは思います。
ですので最初の内は仕方ありませんが、少しずつ慣れてきたらやはり1文字1円以上の案件に絞って、応募するように心がけてください。
中にはクオリティは問わずに、とにかく記事の数だけ集めようとして、低価格で買い叩くような案件もありますので、いつまでもそういったところで安売りをしないという覚悟も必要です。
18.文字単価以上にどこまでやらせるの?
あなたは次のような案件に対してどう思いますか?
【高単価1文字1.5円、大量人数募集】飲食店や美容院などの取材記事を書いてくれるライターさんを募集します【継続あり】
1文字1.5円~、1記事あたり1500~2000文字で2500円固定(税・システム料込み)
記事の出来によっては報酬アップ、継続発注もあります
月に5記事以上対応可能な方歓迎(月に5万円以上稼いでいるライターさんもいらっしゃいます)
納品はWordPress、構成から画像挿入もお願いします
*あなたのお近くの店舗を指定しますので、取材日の交渉、取材、ライティングまでお任せ致します
*店舗の写真を3~5点撮影(スマホOK)して、記事中に挿入してください。きれいな画像が撮れる方には報酬アップもあります
*交通費・取材費は報酬に含みます
本当にそう思いますか?
でも、よくみ見てください。
確かに1文字1.5円は魅力ですが、それでも文字数自体が少ないので、1本あたりの単価は2500円でしかありません。
それなのにWordPress入稿に画像選定、さらには取材だけでなく取材交渉まであなたの仕事ですよ?
ライティングの時間以外にも取材の時間を取らなければなりません。
しかも、交通費は報酬に込みですよ?
電車賃に500円かかったら、それだけで既に残りは2000円です。
とまぁ、これだけの追加条件があったら、1文字1.5円の案件だったとしても、必ずしも優良案件でないことはお分かりいただけると思います。
これは私が適当に作った取材記事案件の応募要項ですが、実際このような案件はごく当たり前にありますし、1文字1.5円もしないことは少なくありません。
また、取材記事以外でも単純に文字単価×文字数では計れないぐらい、やたらと他の作業を行わせる案件もありますので、そういった案件では自身の実力とかける時間を考えて応募するようにしてください。
時間単価のコストパフォーマンスを考えることは、Webライターにとっても大切な経営戦略です。
19.書籍執筆とは聞こえがいいけれど
時々見かける案件に、AmazonのKindleなど電子書籍への執筆を募集しているものがあります。
「あなたの経験や知識を活かして、電子書籍の記事を書いてみませんか?」
というようなあおり文句は、一見魅力的に見えますよね?
だけど、こういった案件は1万文字前後の文字数で、文字単価は1円も行かないものがいくらでもあるんです。
電子とはいえ書籍の執筆を依頼しておいて、1文字1円以下ってどういうこと?とは思いませんか?
正直この電子書籍の記事執筆というのは、クラウドワークスなどでは1カテゴリとなっているほど大量に依頼がある案件ですが、個人的にはクラウドソーシングに巣食う闇の中ではかなりたちの悪いものじゃないかと思っています。
今の電子書籍のシステムについてはここで詳しくは解説しませんが、これだけ安く文字数の多い案件を受ける理由は、初心者のうちでもほとんどありません。
20.これは何のための記事ですか?
ここまでクラウドソーシングの闇について解説してきましたが、結局の所その記事が何の為に必要とされる記事なのか、ということが問題なんです。
もちろんクライアントも商売ですから、どんな目的で記事を求めようとそれはライター側には関係のない話です。
しかし、その記事が何のために使われるかを理解してライティングするということは、Webライターとして一歩踏み込んだステージに上がれるような気がします。
・Kindle unlimitedのページ稼ぎ用記事
・アフィリエイトブログのSEO対策用かさ増し記事
これらの意味が今は分からなくても構いません。
ただ、こういう用途の記事が大量に求められている結果が、今のWebライターへの大量案件が溢れている1つの要因にあるということを、心の片隅で理解しておいてください。
番外編:闇を討ち払う聖剣はあなたの心の中に(厨二病か!)
こういったクラウドソーシングに巣食う闇は闇と受け止めて、それに飲まれずに仕事をしていくのは、結果的に自分の心をしっかりと持つしかありません。

まぁ、それはともかくこれらの闇に飲まれないためにも、次の5つのポイントを意識してWebライターという仕事で活躍してください。
時には断る勇気を持とう
提案文が通って、いざテストライティングや実際の仕事に携わる時に、クライアントから提示された条件や仕事内容が、当初想定していたものと違うというのはままあります。
それがクライアントの都合なのか、あなたが勘違いしていたからなのかはさておき、いずれの場合でも疑問点があれば遠慮なくクライアントに確認するようにしましょう。
コミュニケーションをしっかりと取らずに仕事をして、最終的に話が違うなんて事になってしまうと、仕事はしたのに報酬にならないなどということも考えられます。
そうならないように、時には仕事を断るという勇気を持ちましょう。
そういう気持ちも分からないではありませんが、最終的にはクライアントもあなたも困ることにならないように、ダメなものはダメという勇気を持つことは大切です。
無理して進めて最終的にクライアントに迷惑をかけるよりは、早めに辞退の連絡をクライアントにするようにしましょう。
舐めたクライアントにはそれなりの対応で
一般的なビジネスとして考えるとおかしな話なんですが、残念ながら提案文やテストライティングを送ったからと言って、すべてのクライアントが返事を返してくるとは限りません。
本来ならダメならダメで連絡してくるのが筋でしょうが、正直クラウドソーシングの案件に関しては、私の経験上では提案却下の連絡が来る方がレアケースです。
ただし募集文に提案やテストライティングが不採用の場合には、連絡をしないという旨を明記している案件もあります。
しかし何も明記していないのにも関わらず、なんの連絡もしてこないクライアントというのもかなりいますので、忘れた頃に合格の連絡が来たらラッキーぐらいの気持ちで、どんどん新しい案件を探して応募していく方が精神衛生上にもおすすめです。
そのため、クライアント側もワーカー側も手探りな部分もあり、すべてが悪意に基づいているとは言えませんが、ビジネスの場ということを理解していないのではないかと思える利用者がいるのは、如何ともし難い部分で、中には詐欺まがいの案件も時々見受けられます。
あまりマメな連絡を返してこなかったり、連絡しても単語レベルの内容だったりするケースも珍しくはありません。
これは、クライアントがきちんとした企業の担当者というわけではなく、一個人のブロガーだったりアフィリエイターだったりすることもあって、ワーカー側と同じようにビジネスマナーを身に着けていない場合もあるからです。
こちらが仕事をもらってるからといって、クライアントより立場が下というわけではありません。
あくまでビジネス上には対等な関係で仕事をすることが、お互いにとってwin-winの関係を作れることでもありますので、あまりにも「これは?」と思うクライアントの案件に対しては、毅然とした態度で望むことは大切です。
プロとしての誇りは忘れない
Webライターとしてデビューすると決めて、クラウドソーシングに登録をした段階から、あなたはもう立派なプロのWebライターです。
それは言い訳が利かないことも意味しますが、同時にプロとしての誇りを持たなければならないということでもあります。
・半端に自分を安売りしない
・どんな時でもクライアントを納得させる記事を書く
こういったことは忘れずに仕事をすることが、プロのWebライターには求められます。
後続のためにも安売りはするな
例えばなにかの案件を受けている途中で、本来契約に無かった、無料画像サイトから画像を探してWordPressに入れてくれと言われたとしたら、あなたはいくら貰いますか?
その答えは失格です。
どんな些細な仕事でも、本来の契約に無かった仕事を請け負う場合には、きちんと報酬の確認をするようにしましょう。
仮にあなたがそれを無料で受けたとしたら、今後そのクライアントはあなた自身にも、他のライターにもそれが当たり前として受け止めますよね?
あなたのスキルや時間を安売りするということは、あなた自身だけでなく、他のライターの価値も下げることになってしまいますので、タダ働きはしないという意識は、しっかりと持って仕事を請け負うようにしてください。
Webライターの地位向上はあなた自身の手に
デビューから最初の内は単価の安い案件を受けるのは仕方ありません。
しかし、なるべく早く1円以上の案件を受けられるように努力してください。
本来はWebライターとしてきちんと生計を立てていけるためには、1文字1円以上の案件がすべてであるべきだとも思うのですが、実際にはそういうことにはなっていません。
今後のWebライターの地位を向上させるためにも、タダ働きや安売りはせず、是非あなた自身の価値を高めていってください。
まとめ
デビューしたばかりでなかなかクラウドソーシングで案件が取れない人たちの為に、この記事では4つのテーマ20の項目について解説してきました。
わずか数百円の単発案件でも構わないんです。